「その恋は一本の間違い電話から始まった…」
なんて書き出しだと「月9」みたいな甘いラブストーリーを期待してしまうかもしれない。
しかし、インドネシアで報じられた「恋のニュース」は、確かに間違い電話から1組の男女が恋に落ちるのだが、登場人物は28歳と82歳...
例えるなら「ひょんなことから出会った松坂桃李と市原悦子が年の差を乗り越えて結婚するまでのラブストーリー」といった荒唐無稽なドラマが現実となった。
28歳と82歳が運命の出会い
今から1年ほど前のこと。
整備士として働く青年ソフィアン・ローホー・ダンデルの携帯が鳴った。
それは全く面識のない女性からの間違い電話だったが、ソフィアンは女性の声や話し方に、たちまちトキメイてしまった。
間違い電話をかけてきた女性に「どちらさまですか?」って聞いたら、丁寧に自己紹介してくれたので好意を抱いたんです。
それがきっかけで、私はその女性と頻繁に電話するようになったんです。
マーサ・ポトゥと名乗る女性と頻繁に連絡を取り合うにつれ、いつしかソフィアンは顔も知らないマーサに恋心を抱いていた。
顔も年齢も知らなかったけど、もう彼女に会わずにはいられませんでした。
マーサのことが本当に好きだったので、この関係をずっと続けていきたい思っていたんです。
どうしても彼女に会いたいという気持ちを抑えられず、約束を取り付けてついにソフィアンは彼女の家を訪れた。
ドアベルを鳴らして、憧れの声の主と対面したソフィアンは驚愕...
彼が運命を感じた女性は、自分よりもはるかに年上の老婆だったからだ。
動揺するソフィアンだったが、年の差が気にならないほどマーサはとても魅力的に見えたそうだ。
そして、お互いのことを詳しく話し合っていると、マーサが主人を亡くして以来、一人寂しく生活していたこと、二人の子供は仕事で国を離れていることなどがわかると、ソフィアンは決意を固める。
年の差54歳夫婦の結婚式
彼女はとても思いやりがあって、エネルギーに満ちていました。
だから一緒になろうと決めたんです。
2017年2月18日。
インドネシアのスラウェシ島でソフィアンとマーサの年の差54歳カップルは、家族に見守られながら結婚式を行い、晴れて夫婦となった。
偶然の出会いから恋に落ちた二人だが、当然のようにお互いの家族は結婚に大反対。
しかし、二人の愛の前に家族たちも折れ、祖母と孫ほど歳の離れた夫婦を祝福。
結婚式の様子はインドネシアのメディアでも報じられ、大きな話題となった。