60歳のシラ・スサラットさんは、タイのペッチャブリ県の路上で焼き鳥を売り続けて20年。
特徴的なのは、味でなく調理法。
なんと、シラさんは全く火を使わずにチキンを焼き続けているのだ!!!
世界仰天グルメ!太陽光だけで焼き鳥!!
シラさんが調理に使うのは、ギラギラと照りつけるタイの日光。
炭もガスも使わないので、この上なく地球には優しいけど、シラさんの調理設備は事情を知らない人が見るとギョッとしてしまうほど特殊だ。
それがこちら。
なんだか怪し気な実験をしてるようにも見えるが、日光や熱から目を守るためにシラさんは溶接用のマスクでガードを固めつつ、毎日チキンを焼き続けている。
周りからバカにされても折れない信念
かつてはシラさんも周りの屋台と同じように、炭を使ってチキンを調理していた。
しかし、シラさんの焼き鳥屋人生を変えるきっかけとなったのは1997年のこと。
ある日の、通り過ぎるバスの窓から反射する日光がシラさんを直撃した。
目のくらむような眩しさと同時に、日光の熱さを感じたシラさんは、この時ひらめいた。
「太陽の熱を利用してチキンを焼けるんじゃないか!?」
この些細な出来事がきっかけで、シラさんは日光でチキンを調理する方法を模索し始めた。
「周りからは頭がおかしくなったんじゃないかって笑われましたよ。日光で調理するなんて不可能だってね。
でも、実現できれば調理にかかる費用を節約できるし、環境にだって優しいはずだと思ったんです」
どれだけバカにされてもシアさんは諦めず、太陽光調理の研究に没頭。
最終的に行き着いたのは、小さな鏡1000枚を組み合わせた巨大なソーラーパネルだった。
このパネルで太陽光を集めることで、最高150℃もの高熱を作り出し、1.5㎏のチキンを10〜15分ほどで調理できるそうだ。
地元の人気店に
この、あまりにも奇妙な調理法は人目を引き、「どんな味がするんだ?」と興味を惹かれた客が多数訪れ、シアさんの焼き鳥屋は繁盛している。
常連さんによれば、シアさんの店のチキンは炭やガスのニオイがなく、とてもヘルシーで美味しいとのこと。
この太陽光を利用した調理方法は、伝統的な炭火焼きよりも優れていると屋台の発明王は胸を張る。