クールジャパンに代表される日本生まれのマンガ、アニメ、ゲームは世界へ広がり、多くのクリエイターに影響を与えています。
チェコ共和国プラハ在住のアーティスト、フィリップ・ホダスさんも、日本のポップカルチャーに強い影響を受けた一人。
フィリップさんの作品には、日本生まれのキャラクターも登場するのですが、その表現方法が独特なんです。
クールジャパンの暗黒郷
フィリップ・ホダスさんがインスタグラムで発表している「ポップカルチャー・ディストピア」シリーズは、コミック、アニメ、ゲームなどで描かれた、楽しげで、華やかで、希望に満ちたユートピアの世界を、全く正反対の淋しげで、陰鬱で、絶望的なディストピアとして描いています。
ナムコの名作ソフト「パックマン」やサンリオの「ハローキティ」は荒野で野ざらしになって、落書きと赤サビで酷い有様。
汚染された湖の上に浮かんでいるのは、日本が世界に誇る任天堂「スーパーマリオ」を象徴するキノコ。
ポップなものからポップな要素を排除する逆転の発想で、フィリップさんの作品は、ポップカルチャーアイコンの違った魅力を提示しているように見えます。
また、日本発のキャラクターだけでなく、アメリカのTVアニメ「フューチュラマ」のベンダー・ベンディング・ロドリゲスが、「天空の城ラピュタ」のロボット兵のように苔むしていたり、マクドナルドも森の中のドラッグ工場みたいだしコカコーラも傾いてしまって残念な有様。