子供の頃に見た夢は、大人になるにつれて薄らいでしまいがち…
ですが、中央アメリカのニカラグア共和国で暮らす一人の老人は、子供の頃に見た夢と同じ光景を創造するため、人生の大半を費やしているそうで…
40山に籠もるニカラグアの仙人
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現在72歳のアルベルト・グティエレス・ギロンさんが暮らしているのは、人里離れたニカラグアの山の中。
アルベルトさんは自作の木造小屋に寝泊まりし、山の中で採れるもので腹を満たす、まるで仙人のような生活を始めて既に40年。
なぜ、アルベルトさんは、このような生活をしているのか?
実は、アルベルトさんは毎日3時間、40年間けて、山の中に巨大な彫刻を彫り続けているのです。
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長い年月をかけたアルベルトさんの大作は全長300フィート(91メートル)にも及び、そこには象やチーターなどの動物や建造物、宗教的なモチーフなどが雑多に詰め込まれています。
実は、この彫刻はアルベルトさんが9歳の時に見た夢の世界を再現しているそうなんです。
戦争を拒否して山の中へ
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1944年10月17日、ニカラグアの小さな農村で誕生したアルベルトさんは、幼い時に自分の人生を変える体験をしたそうです。
それは9歳の誕生日の日。
外で遊び疲れて家に戻ると、それまで経験したこと無いほど強烈な睡魔に襲われて熟睡すると、自分が山の中で彫刻を彫っている夢を見たそうです。
その夢の記憶は鮮明に脳裏に残っていたそうで、数年後、たまたま訪れたエル・ジャラカテ山の頂上付近に全長90メートルはある大きな岩を発見。
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それこそ、9歳の誕生日の夜に夢の中で自分が彫刻していた大岩と同じだったんだとか…
ニカラグアは長く政治革命や内戦で国内情勢が不安定でしたが、アルベルトさんは戦いに参加することを拒否。
1977年、33歳の時に「大自然と共に生きていく」と決意し、エル・ジャラカテ山の大岩の近くで暮らし始めたのでした。
そして、文字通り世捨て人として行きていくことにしたアルベルトさんですが、次第に国外にも名前を知られる存在になっていったのでした…