インドで拡散した話題の動画
この夏、インドのSNSでは1本の動画が拡散して大きな話題となった。
それは、インドのビハール州にあるビルで撮影されたもので、オフィス内にも関わらず従業員全員がヘルメットを被りながらデスクワークを行う異様な光景が…
Photo|YouTube
「常にヘルメットを被っていたいバイク好きの集まりか!?」
「ヘルメットを被り続ければ幸せになれると信じてる変な宗教団体の信者たちか!?」
「新商品をテストしながら働くヘルメット会社の社員たちか!?」
妄想は尽きないが、彼らがヘルメットを被る理由は、もっと深刻だ。
なぜなら「古くなったビルの天井から石膏がボロボロ落ちてくるからヘルメットを被ってないと頭を怪我しちゃう」からだ。
「だったらオフィスを移転すればいいだろ?」
と思うが、話はそんなに簡単じゃない。
地元政府に批判が殺到
Photo|YouTube
このビルを所有しているのは地元の政府で、ここで働いている人たちは政府に雇われている公務員。
インドで「室内でヘルメット被って働いてる人達がいる!!!」と動画話題になると、ニュースメディアが従業員を直撃取材。
ヘルメット着用で働いてる男たちからは不満が漏れる。
「今から2年前に政府の建築物担当者からは、ビルの状態が危険だと言われたのですが、移転先を用意してくれるわけでもなく、いまだに使用しています」
「雨の降る日は最悪です。雨漏りが酷くてパソコンや書類が駄目になってしまいそうです。
この問題は、何度も政府に訴えているのですが、何も進展がありません」
「このビルは本当に古くて、天井も壁も状態は最悪です。
でも、仕事を休むわけにも行かないので、私たちはヘルメットを被って仕事することに決めました。
実際、天井がはがれ落ちてきた石膏で、多くの従業員が仕事中に怪我をしています」
常に落石注意なオフィスでヘルメットを被りながら仕事をするストレスは想像に難くない。
今回、動画が拡散したことで全く対策を行わなかった地元政府には批判が殺到し「可能な限り早急にオフィスを移転させる」と宣言。
果たして天井が抜ける前に男たちはニューオフィスに移れるのか!?