アメリカの犯罪史に残るお宝が発見されたのは、アメリカのテキサス州に住むデビー・デイリーさんの自宅。
一家が自宅を掃除していると、古い目録が発見されました。
それは、今から50年前に他界した祖父が、自宅の中に隠したコレクションの在り処を書き残したもの。
祖父のメモに従ってクローゼットの中を探すと、奇妙なシルバーの指輪を発見。
3匹の蛇が指に巻き付くようにデザインされていて、蛇の頭には3つの宝石が埋め込まれた、意味ありげなリング。
目録には、このように書かれていました…
「ボニー・パーカーの指輪」
そう、伝説のカップル犯罪者で、映画「俺たちに明日はない」のモデルにもなっているボニー&クライドのボニーの指輪なんですよ!!!
実はデビーさんの祖父リチャード・シュミットさんは元テキサス州の保安官で、ボニー&クライドが暴れまわっていた1930年代に、2人の捜査を行っていた人物だったのです。
ボニー&クライドとは?
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ボニー・パーカーとクライド・バロウは、1930年代前半にアメリカの中西部で銀行強盗や殺人を繰り返しながら、警察との逃走劇を繰り広げた、伝説の犯罪者カップル。
1930年に20歳のクライドと19歳のボニーが恋に落ち、その後、悪行の限りを尽くした挙句、1934年に待ち伏せしていた警察隊が二人を射殺。
現在でも語り継がれている、アメリカの犯罪史上最も有名なカップルとなったわけです。
二人の波乱に飛んだエピソードを詳しく知りたい方は、名作映画「俺たちに明日はない」をご覧ください。
このボニーとクライドの捜査に当たっていたシュミット保安官は、1933年に逃避行を続ける犯罪者カップルを逮捕寸前まで追い詰めたのです…
二人が乗り捨てた車から…
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1933年、シュミット保安官のチームは、ボニーとクライドがテキサスで親族と落ち合う約束をしていた場所で、待ち伏せしていました。
車に乗ったボニーとクライドが現場付近までやって来たのですが、車を運転していたクライドが異変を察知して逃走。
シュミット保安官たちは機関銃で逃走を阻止しようとしたが、取り逃がしてしまいました。
ただ、この時の銃撃戦でボニーとクライドは足を負傷。車も弾丸を浴びていたため、二人はその後、別の車をハイジャックして逃走。
その時に乗り捨てた車の中から発見されたのが、あのヘビのリング。
当時は現場から警察や保安官が金品を持ち帰ることも珍しくなかったようで、シュミット保安官が戦利品として懐に入れたのだと見られています。
オークションで高額落札
孫の一人ダイアナ・ノートンによれば「この指輪について、祖父からは1度も聞いたことがありませんでした」とのこと。
1963年にシュミット保安官が他界してから50年近く経過して、初めて発見されたボニーとクライドの指輪はオークションへ出品され2万ドル、約210万円で落札。
この他にも、シュミット保安官の遺品の中から「ボニーとクライドのマグショット」「二人の逮捕状」「ギャング仲間に出した手紙」など出品され、合計約10万ドルで落札されたとか…