中国の江蘇省に暮らすシェン・ジーとリュー・シー夫妻は、結婚してから数年間、子供を作ろうと努力したが、思うようには事は運ばなかった。
2013年、夫婦は人工授精を選択して手続きを進めた。
しかし、受精卵をリューの母体に移植する5日前のことだった。
夫婦は交通事故で他界してしまった…
亡くなったシェン・ジーとリュー・シーの両親4人は、2人が抱き上げることの出来なかった子供を誕生させようと決意し、長い戦いが始まった。
残された冷凍受精卵
シェン・ジーとリュー・シー夫婦は交通事故で他界したが、人工授精させた受精卵は、南京の病院で冷凍保存されていた。
夫婦の両親4人は、残された冷凍受精卵で子供を誕生させようと、受精卵の権利を得るため裁判を起こした。
ただ、亡くなった夫婦の受精卵を両親達が引き継ぐなど、広い中国にも前例がなく、法的手続きは思うように進まず…
結局、4人の両親は3年かけて裁判を争い、冷凍受精卵の権利を手にした。
しかし、受精卵を手にしたのは、まだスタートラインに立っただけで、解決しなければならない問題は山積みだった…