海外の裁判では、重罪人に「懲役数百年」など寿命を超えるほどの懲役刑が下されることがある。
かつてスペインでは1人の被告人に38万4912年という途方もない懲役刑が求刑されたことがある。
一体、この被告人が何をやらかしたのかと言うと…
世界最長!懲役38万年を求刑された郵便配達員
事件が起きたのは1968年。地中海に浮かぶスペインのマヨルカ島で、ある時期から郵便局に対するクレームや苦情が一気に増加した。
「郵便物が届かない」「小切手が配達されなくて困ってる」
何らかの理由で郵便物が紛失してしまうこともあるけれど、マヨルカ島の郵便局へのクレーム件数は、うっかりじゃ済まないレベル。
原因を調査すると、一人の男に疑惑が持ち上がった。
それは1968年1月からマヨルカ島の郵便局で働き始めたガブリエル・マーチ・グラナドスという18歳の青年。
彼が働き始めてからクレーム件数が増え始め、郵便物が届かなかった家庭は全てガブリエルが配達を担当している地域だったのだ。
結局、あまりにも問題が多いのでガブリエルは1970年3月で解雇。その後、警察が郵便物紛失事件を本格的に捜査すると驚愕の事実が発覚した!!!
4万件の郵便物を配達しなかった男
警察が詳しく調べると、ガブリエル・マーチ・グラナドスは約2年の勤務期間中に、4万件以上の郵便物の配達を怠っていたことが発覚。
配達しなかった郵便物は、オフィスや自宅に隠したり、処分してしまったり、現金や小切手、小包は勝手に開けて自分のものにしてしまったり…
彼は全く郵便配達員としての職務を全うしていなかったのだ。
その後、最悪の郵便配達員ガブリエルは逮捕、起訴され裁判にかけられることとなったのだが…