その日、インドのマディヤ・プラデーシュ州にあるマハトマ・ガンジー記念医科大学では、入学試験が行われた。
試験会場では、日本で考えられないほど受験生に対して入念な身体検査が実施された。
なぜならインドでは医学部の入試競争が年々厳しくなっているため、入試会場での手の込んだカンニングが横行しているからだ。
この日も一人の受験生が試験官につかまった…
最新カンニング術「手術で耳にBluetoothイヤホン埋め込み」
試験会場の身体検査で、一人の男性受験者の履いていたズボンの隠しポケットから、小型の携帯電話が発見された。
近年インドの試験では、隠し持った小型の携帯電話とBluetoothのワイヤレスイヤホンを接続して、外部の協力者から試験の答えを音声で教えてもらうカンニングが多く摘発されている。
ただ今回、身体検査でつかまった受験生は、どれだけ持ち物を調べても耳の中を覗き込んでも、音声を受信するイヤホンが見つからない。
受験生がカンニングしようとしていたことは間違いないけれど、一体どうやって…?
ここで試験官はピンときた。
「君は手術で耳の中にBluetoothイヤホンを埋め込んだんじゃないか?」
この質問に受験生は酷く動揺。そして遂に、耳の中にイヤホンを埋め込む手術を受けたと自白したのだ。
後の取り調べで、この受験生は、これまでに11年連続で医学部の試験に落ち続けていたことが発覚。追い詰められすぎて、イヤホンを耳に埋める手術を受けてしまったのだろうか…?
このような巧妙なカンニングが、インドでは社会問題となっている。
そして、どうしても試験に受かりたい受験生を相手に、反社グループがカンニングビジネスで荒稼ぎしているそうだ…