イタリアのシチリア島と言えば、地中海に浮かぶマフィア発祥の地。
島北西部の都市パレルモは中世シチリア王国の古都で、国際色豊かな文化が誕生した場所なんですが、近年、街の若者たちの間で「かなりクセの強い自転車がブーム」となっているようです…
スピーカー増し増し自転車ブーム
自転車にこだわりのある人なら、速さや軽さを追求してフレーム、サドル、タイヤなどパーツごとに買い揃えて組み立てるのも珍しくありません。
ところが、シチリア島パレルモの若者たちが自転車でこだわるのは「音」なんです。
走行性や軽量性には見て見ぬふりをして「いかに自転車でイケてる音を鳴らせるか?」を追求して、パレルモの若者たちが辿り着いた自転車がコチラ…
自転車の側面には無数のスピーカーが並び、ハンドル部分にアンプ、そして荷台に大きな車用バッテリーやウーハーを装備。
千鳥ノブじゃなくても「クセが強ぇんじゃ!!!」と嘆いてしまいそうになるシチリア島のパレルモに住む若者たちの間だけで熱い独自の自転車ブーム。
どれだけ音にこだわるかで費用も変わってくるそうで、中には自転車本体よりも高額な、数十万円相当の音楽機材を組み上げている強者も。
音楽好きの若者たちは競って自転車を改造し、街中を走行しながら低音の効きまくった音楽を流して楽しんでいるそうです。
この音楽にこだわった自転車のブームは5年ほど前から徐々に広がっていったそうですが、最近はブームが加熱して揉め事も増えてきてるとか…
自転車の騒音問題
自分でパーツを買い揃え、自分好みの音楽環境を組み上げる少年たちは、毎日のように町中に集まり屋外で音楽を満喫。
ただ、街中で住居の窓を震わすほどの爆音を出せるほど音量がエゲツないため、住民の苦情で警察が駆けつけるケースも増えているそうです。
自転車による騒音問題も珍しいとは思いますが、イタリアの新聞社が若者たちに「何で自転車に大金を使うの?」と取材したところ、最も多かった答えは「音楽への情熱」で、自転車に乗りながら音楽を流すと自由を感じることが出来るとか。
さらに自転車を改造している少年たちは、音楽機材に大金を投資しているため、酒もタバコもドラッグにも手を出すこと無く、いたって健康的なんだとか。
目標無くグレてマフィアになるよりは健全だと思うのですが…?