世界中には、病名を聞いてもピンとこないような、奇病に苦しむ人たちがいる。
中国の武漢に住む老人ジャンさんも、ある時から奇妙な症状に悩まされるようになった。
なぜかジャンさんは、食事をする度に、目から涙が溢れ出てしまうようになったのだ。
食事の度に涙を流す老人
あまりの美味しさに感動したり、激辛料理に悶絶して泣いた経験のある人は多いはず。
しかし、中国人ジャンさんは何の感情もなく食事をするだけで、涙が流れてしまうのだ。
しかも、硬かったり噛み切れない食材を噛めば噛むほど、涙は大量に溢れ出してしまう…
周囲から気味悪がられるため、なるべく人前で食事するのは避けてきたけれど、改善策を求めて眼科医の診察を受けることに…
目の奇病「ワニの涙症候群」とは?
眼科のチェン・ミアン医師は、食事の度に涙が溢れ出てしまうジャンさんを診察して、次のように診断結果を伝えた。
「ワニの涙症候群です」
確かにワニは涙を流しながら獲物を食べると言われ、「ワニの涙」は偽善の例えとしても使われてきた。
チェン医師によれば、非常に珍しい奇病「ワニの涙症候群」は、ジャンさんが以前に患った顔面神経麻痺と関連しているそうだ。
現在、ジャンさんは顔面神経麻痺から徐々に回復している段階だけれど、この回復過程で顔の神経線維がエラーを起こし、本来は唾液の分泌を促す神経が涙腺を刺激。
つまり、食事をして本来は唾液を出すはずなのに、顔面神経麻痺の後遺症で、代わりに涙が出てしまっていたのだ。
ジャンさんと同じように、顔面神経麻痺を患った人の中に、極稀に食事中に涙を流す「ワニの涙症候群」を発症する人がいるそうだ。
もちろん命に関わるような病気ではないけれど、あまりにも症状が重い場合は、涙腺にボトックス注射を打って涙を抑えるなどの対策がとられることもあるとか。
こんな奇病に苦しむ人達も!?
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