タワーマンションの68階から、30歳の男性が落下して死亡した。
まだ警察が捜査中で詳しい発表はされていないけれど、彼に自殺の意志があって飛び降りたわけではなさそうだ。
と言うのも、亡くなった男性は世界各地の高層建築を訪れ、立入禁止の高所から危険な写真や動画を撮影する、高所インフルエンサーとして活動していたからだ。
タワマンに現れた不審人物
事件が起きたのは2023年7月27日。午後6時頃に香港のタワーマンション トレガンタワーを一人の白人男性が訪れた。
「40階に住んでる友達の家に呼ばれたんだ」
常駐しているエントランスの警備員が40階の住人に確認を取ったけれど、白人男性とは全く面識がないことが発覚。
不審人物として警備員が取り押さえようとするのを振り切って、白人男性はエレベーターに乗り込んでビルの上に昇ってしまった。
この白人男性は、フランス出身のレミ・ルシディ30歳。2016年頃からドバイ、ブルガリア、ポルトガルなど世界各地の高層建築を訪れ、足がすくむような高さから撮影した危険な写真や動画をSNSに投稿して注目を集めていた。
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事件の数日前に香港へやって来たルシディは、68階建てのトレガンタワーで撮影を行うつもりだったようだ。
高所インフルエンサー タワマン68階から転落死
その後、ルシディはエレベーターで49階まで上がり、階段で屋上を目指した。
警備員が後を追うと屋上に通じるドアが開いていたけれど、彼の姿はどこにもなかったそうだ。
最後にルシディの姿を目撃したのは、68階のペントハウスで家政婦をしていた女性。ベランダに見知らぬ白人男性が侵入しているのに驚き、警察に通報を入れている。
ところが、直後にルシディはベランダからも姿を消してしまった。
まだ詳しいことは分かっていないけれど、メイドに目撃された後にルシディは誤って地上に落下して死亡してしまったようだ。
遺体の近くからはルシディの身分証とカメラが発見されていて、そこには自撮りで危険な動画撮影を行う最後の姿が映っていたそうだ…