何か同じことを10年間続けるのは大変なことです。
「強い意志」「折れない心」を持っている強い人でないと、10年継続は苦行でしかありません。
カナダのケベック州に住むベラ・コソイアンさんは、かれこれ10年前から権力に牙を向きて戦い続けている女性。
その原因は「エスカレーターの手すり」にあったのです…
エスカレーターの手すり拒否で罰金裁判
全ての始まりは2009年まで遡ります。
カナダのケベック州ラヴァルにある地下鉄の駅で、ベラさんがエスカレーターに乗っていたところ、警察官から注意を受けます。
「危ないから手すりを握ってください。注意書きのイラスト見てください」
確かに、利用者で混雑している時のエスカレーターは危ないし、それくらいの注意を受けることも珍しくはなさそうですが、ベラさんは警察官の注意にカチンときて、手すりを持つことを拒否。
さらに、注意した警察官に喧嘩腰で詰め寄ったのです。
権力に牙を剥くベラさんの行為に対して、警察もカンカン。
警察「注意書きのイラストに描いてあるだろ!!!」
ベラ「断る!!!」
警官「身分証を見せろ!!!」
ベラ「断る!!!」
そんなやり取りがあって、ベラさんは手錠で拘束された挙げ句、エスカレーターの手すりを拒否したことに対して罰金100ドル、そして身分証の提示を拒否したことに対して罰金320ドルが課されてしまったのです…
警察の対応に納得のいかないベラさんは「罪の無効」を勝ち取るため、2012年にケベック州を相手取って裁判へ打って出たのです!!!!
B級裁判で逆転出来るのか!?
ベラさんは「エスカレーターの手すりを持つ義務もないし、警察に身分を証す必要もない」と主張して、勝訴をもぎ取るつもりでしたが、これまでに2度敗訴。
これまでの2つの裁判では…
「エスカレーターの手すりを持つことを強要する法律はない。しかし、警察官は誠実であり、手すりを持つことを要求するのに合理的な根拠があった」
このように、裁判官は警察官の行動を支持して、ベラさんの訴えを退けました。
それでも諦めないベラさんは、現在、カナダの最高裁判所で係争中。
かれこれ10年以上も「エスカレーターの手すり問題」でモメ続けるベラさんの折れない心を見習いたいものですね!!!!