インドの田舎にある、生徒300人ほどの小さな学校が注目を集めている。
その理由は、かなり意外。
なんと「生徒全員が両手でノートをメモっている」からだ!!!
子供を両利きに育成する学校
国や地域によってバラツキはあるが、世界の人口のほとんどは「右利き」で、「左利き」の割合は10%前後と言われている。
そして、左右両方が利き手の「両利き」は世界中に1%ほどしか、いないレアな存在。
日本の芸能人では、ミュージシャンのGACKTや女優の酒井若菜が、両利きなんだとか。
ところが、両利きの生徒ばかり在籍しているのが、インドのマディヤ・プラデーシュ州にあるヴェーナ・ヴァンディニ学校。
Photo|YouTube
この学校を設立したのは元軍人のシャルマ氏は、1950〜1962年までインド初の大統領として国政を担った政治家で、両利きだったラジェンドラ・プラサド氏に触発され、生徒たちを両利きに育成していると言う。
「ある記事の中で、ラジェンド・プラサド元大統領は両方の手を使い文字を書いていた事を知りました。その後、私の生まれ育った地元に学校を設立した時、プラサド元大統領のような両利きを育成することにしたんです」
両利きのメリット
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ヴェーナ・ヴァンディニ学校は1つの授業が45分で、その内の15分は両利きの練習に使われている。
だが、練習によって誰もが両利きをマスター出来るのだろうか?
「両利きを育成するには段階があり、生徒たちはスタンダード1から始めて、スタンダード3まで進むと、問題なく両手で文字を書くことが出来るようになります。更に練習を進めていくと、速度と正確さも向上して、最終的には両手で異なる文章を同時に書くことも出来るようになります」
シャルマ氏によれば、両利きを練習することは複数の言語を効率的に学ぶ事に効果的らしい。
例えば、左手で英語の文章を書きながら、右手でヒンディー語語の文章を書くと、理解力が高まるそうだ。
授業の様子を撮影した動画の中でも、生徒たちは両手にペンを持って、かなりのスピードで文字を書いているのがわかる。
ここまでの説明を聞くと「自分の子供を両利きに育てたい!」と言い出す親も増えそうだが、ちょっと待ってほしい。
両利きにはメリットだけでなく、深刻なデメリットを明らかにした研究報告も存在する。