【海外の怖い話】第53話「フリーマーケットのバービー人形」

【海外の怖い話】第53話「フリーマーケットのバービー人形」

気味が悪くて嫌になるなるほど恐ろしい「海外で話題になった怖い話シリーズ」

今回は、ある男性が子供の頃に体験したフリーマーケットでの怖い話…

 

怖い話 其ノ五十三「フリーマーケットのバービー人形」

怖い話-バービー人形

私が11歳の頃に体験した話です。

その日、私は母と祖母に連れられて、公園で開催されていたフリーマーケットへ参加していました。

母と祖母は、使わなくなった食器や衣類を並べて張り切っていましたが、幼い私には退屈で仕方ありません。

見かねた祖母が「欲しいものを買っておいで」と、5ドルのお小遣いをくれたので、私はフリーマーケットを見て回ることにしたのです。

何を買おうか考えながらブラブラしていると、公園の隅っこで品物を広げている男性と目が会いました。

長髪でヒゲの伸びた30歳位の男性は、一見怖そうでしたが、私と目が合うとにっこり微笑んで手招きしたのです。

彼が何を売っているのか興味をひかれた私は、近寄って商品を物色することにしました。

「気になるのがあったら言ってね。安くするからさ」

 

そう言われたのですが、ヒゲの男性が売っているのは、私の母親が着るような古着やハイヒール、当時の私より小さな女の子が着るような服やボロボロのヌイグルミなどで、お金を出してまで買いたいと思えるものはありませんでした。

そして子供ながらに、このヒゲのオジサンは何で女性ものばかりを売っているのか気になりましたが、その事について質問してはいけないように思い、何か気まずさのようなものを感じ始めていました。

ふと「どれでも1個50セント」と書かれたバケツの中を覗き込むと、中には服を着ていないバービー人形が、いくつも無造作に放り込まれていました。

中の1つを手にとってみましたが、バービーの髪の毛には何か塗り薬のようなネバネバしたものが付いていて、魚が腐ったような悪臭も漂ってきました。

「君は人形が好きなのかい?」

男性は相変わらず笑顔で話しかけてきましたが、私の顔は得体の知れない恐怖で引きつっていたかもしれません。

「何歳なの?」「どこに住んでいるの?」「学校は?」「家族は?」

 

私は曖昧に笑い「もう時間だから…」と、再び男性の顔を見ること無く、その場を立ち去りました。

母と祖母の顔を見た私は、なぜか涙が出てきそうになるのを堪え、ヒゲの男性については話さず、何事もなかったかのように振る舞いました。

それから1週間後、すでにフリーマーケットの事も忘れかけていた頃、テレビのニュース番組に、あのヒゲの男性が写っていたのを見た時は、思わず声を上げそうになりました。

「容疑者の男は被害者の母と娘が暮らす自宅に押し入ると、二人に暴行を加えた後にクローゼットへ監禁。家電や家財道具を売って金に変えていたと見られます…」

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