事件に至るまでの不可解な行動
遺体で発見されたのは、34歳のミゲル・ホセ・ヴァイナと32歳のマヌエル・ペレイラ・デ・クルス。
二人はリオ・デ・ジャネイロ北東部の町カンポス・ドス・ゴイタカゼスに住む電気技師で、なにか事件に巻き込まれる、または事件を起こすような人物ではなかった。
警察の捜査によって、二人が遺体発見現場のモロ・ド・ヴィンテムに到着するまでの足取りが掴めた。
8月17日(遺体発見の3日前)、ミゲルとマヌエルは「仕事で必要なものを買いに行ってくる」と告げて、地元カンポス・ドス・ゴイタカゼスを出発した。
二人はバスに乗ってニテロイの街まで移動。
到着後、量販店や飲食店で防水コート、飲料水のボトルなどを購入。
二人を目撃した店の従業員によれば「とても緊張しているようで、何度も腕時計を確認していた」とのこと。
これがミゲルとマヌエルに関する最後の目撃情報。
その後、二人は複雑な地形の丘の上まで移動して、何らかの要因で死に至ったのだ。
不確かな死因
検死の結果、二人の詳しい死因は明らかにならず、毒物も検出されなかったとされている。
ただ当時、検死を担当した機関は人手が足りておらず、二人の死因には見落としがあった可能性も高いと見られている。
さらに、遺体発見現場から見つかったメモを信じるなら、二人は何らかのカプセルを服用しているのだが…
あまりにも謎の多いこの事件は、二人が着用していた鉛の仮面にちなんで「リードマスク事件」と呼ばれ、都市伝説めいた噂が語り継がれている…