記録は常に破られるもの。
なんと「辛さ」の歴史を塗り替える、とんでもないトウガラシが誕生したそうです。
食べたら死ぬ超激辛トウガラシ「ドラゴンの息」
イギリスのウェールズに住む53歳マイク・スミスさんの本業は料理人。
仕事の一環として、長年、マイクさんは自分で野菜の栽培と品種改良を行っていました。
そんなマイクさんは大学との共同研究で新しいトウガラシの開発を行い、ついに驚きの辛さを秘めた新種が誕生したそうです。
そのトウガラシがこちら。
このトウガラシに付けられた名称は「ドラゴンの息」。
小さくて可愛らしいので、思わずパクっと食べてしまいそうですが、いけません。
なぜなら…
「食べたら死んでしまう」からです。
これは例えで言ってるのではなく、ガチで辛すぎて人が死んでしまう可能性があるんです。
テレビ番組の激辛料理でたびたび登場する「ブートジョロキア」は、辛さの単位スコヴィル値に換算すると100万スコビル。
そして現在、ギネス・ワールド・レコーズで「世界一辛い」と認定されている「キャロライナ・リーパー」と呼ばれるトウガラシは160万スコヴィル。
で、このドラゴンの息は、辛さの記録を大幅に更新する248万スコヴィル!!!!!
もし、ドラゴンの息を食べたとすると、あまりの辛さにアナフィラキシーショックを引き起こし、死に至る可能性があります。
そうでなくても、食べた人の喉は焼けただれてしまうほどの、シャレにならない破壊力を持っているので、もはや罰ゲームで採用できるレベルを超えてしまっているんです。
「これは私も食べたことがありません。
一度、舌の先に乗せたことがあるんですが、それだけで酷い火傷を負ってしまいました」
開発者のマイクさんでさえ食べたことのないドラゴンの息。
そんな食べられないものを作ってどうすんの?
と、だれもが思うことでしょう。
実は、ドラゴンの息は食用ではなく医療用として開発されたそうなんです…
最凶の激辛トウガラシが人々を救う!?
「しびれるような辛さ」と表現されることもあるように、辛さは人の感覚を麻痺させます。
ドラゴンの息は、その尋常じゃない辛さで、麻酔薬として使用することを目的に開発されたのです。
「一般的に使われている麻酔薬にアレルギー反応を起こしてしまう人が大勢いるんです。
そのような人たちのため、麻酔薬の代用としてドラゴンの息を開発しました」
ドラゴンの息きから抽出したオイルを塗れば、皮膚は麻痺して感覚がなくなってしまうので、科学的に作られた麻酔薬に拒否反応が出てしまう人にも、安全に使える可能性があるそうです。
また、発展途上国では財政上の理由から麻酔薬の使用が制限されている国も多いため、このドラゴンの息の栽培が、貧しい国の医療へ大いに役立つ可能性も秘めているんです。
実は、高尚な目的のために誕生した世界で最も辛いトウガラシ。
そのうちバカなYouTuberが「ドラゴンの息を食べてみた」とかやりそうですが…