偶然の発見によって、医学や科学が飛躍的に進歩することは珍しくありません。
青カビから「ペニシリン」が偶然見つかったり、ノーベルが漏れ出たニトログリセリンから偶然ダイナマイトを思いついた逸話などは、皆さんもご存知のはず。
そして、つい先日のこと。
海外の医療情報サイトによれば、新しい抗がん剤の治験を行っていたところ、偶然に「髪の毛を若返らせる副作用」を発見し、患者の白髪頭が、みるみる黒く変色していったとのこと。
抗がん剤の副作用で患者の毛髪の色素が復活!?
スペイン人のノエリア・リベラ博士は、新しい肺がん治療の薬の効果を検証するため、実際に肺がんを患っている52名の患者に対して治験を行っていました。
新薬を投与して、リベラ博士はおかしなことに気付きます。
「患者の白髪が…黒くなってない?」
高齢の患者が多く参加していた治験で、白髪だった14名の毛髪が、みるみる黒くなっていったのです。
「最初は、偶然一人の患者だけに副作用が生じたのかと思っていたのですが、その後、複数の患者の白髪が黒くなり驚きました」
リベラ博士も予想していなかった毛髪の変化がこちら!!!
抗がん剤は使用すると「髪の毛が抜け落ちる」などの副作用が現れることでも知られていましたが、このスペインでの治験に使用した新薬は、逆に毛髪の色素が蘇るというミラクルな副作用が発見されたのです。
それだけでなく、髪の色素が回復した14人は、肺がんの治療にもポジティブな効果が確認されたんだとか。
リベラ博士は、髪の色素復活が偶然ではないことを裏付けるため、薬がどのように作用したのかを証明するため研究を続けていくそうです。
抗がん剤から白髪治療の新薬が誕生する!?
ノースウェスタン大学の皮膚科学研究員ジューン・ロビンソン博士も、新薬の思いがけない副作用に驚いています。
「これは興味深い発見です。この研究結果は、大きな注目を集めるでしょう。
しかし、これがすぐ白髪治療につながるかどうかは疑問です。治験薬には、健康な人にとって別の副作用を与える可能性も否定できませんから。しかし、今回の発見から、白髪を治療する別の薬が誕生する可能性は大いにあります」
これまで、白髪対策としては「髪の毛を染める」「諦める」くらいしか選択肢がありませんでしたが、近い将来に白髪を黒髪に再生する薬が手軽に手に入るかもしれませんね!!!