「この世には自分とよく似た人が3人いる」
とも言われ、自分とソックリな、いわゆる「ドッペルゲンガー」を見ると死んでしまうなんて話もあります。

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このような話は世界中で都市伝説的に語られていますが、「不幸を招く」というのは、あながち間違っていないのかもしれません。
「もし…自分とソックリな人物が犯罪者だったら…?」
そんな「世にも奇妙な物語」に出てきそうな事件が、実際にアメリカで報じられました。
身に覚えのない冤罪で懲役19年

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それは、今から17年前の1999年。
アメリカのミズーリ州カンザスシティの公園で、女性が襲われ財布が奪われる強盗事件が発生しました。
被害者の女性は犯人の顔を目撃していたため、その証言をもとに、警察はリチャード・アンソニー・ジョーンズを逮捕。
DNAや指紋などの証拠はなかったのですが、目撃証言によりリチャードには懲役19年の判決が下り、刑務所へ収監されたのでした。
当初からリチャードは自分の無実を訴え続け、刑務所の中からも裁判のやり直しを求めましたが判決は覆らず…
納得のできないまま刑務所生活をおくっていたのですが、今から2年前にリチャードは奇妙な噂を耳にします。
「自分にソックリな男が刑務所内にいるらしい…」
逆転裁判!真犯人はドッペルゲンガー!?
もしかすると「自分にそっくりな男が武装強盗の真犯人じゃないか?」と考えたリチャードは、これが自分の無実を証明する突破口になるかもしれないと行動に出ます。
彼は無実の罪で有罪判決を受けてしまった、冤罪事件の被害者を支援する非営利団体「ミッドウエスト・イノセント・プロジェクト」にコンタクトして助けを求めたのです。
リチャードの冤罪事件を再捜査した弁護士によれば「誰にも、自分によく似たドッペルゲンガーがいます。リチャードが幸運なのは、彼はそのドッペルゲンガーを発見できたことです」と、改めて裁判で人違いだと主張することに。
こちらの画像、右は無実を訴えるリチャード、左は同じ刑務所に収監されていた驚くほどよく似た外見のリッキー。

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再び裁判が始まり、被害者の女性が公園で襲われたのと同時刻に、リチャードは当時のガールフレンドと、彼女の家族と一緒にいたことを訴えた。
そして、自分とよく似た男リッキーも犯行当時、現場近くに住んでいたと主張。
目撃者はリチャードとリッキーを改めて見比べたが、どちらが犯人なのか、自信を持って証言することは出来なかった。