カラフルな鎖帷子のようなものを身にまとった、コチラの男性は、タイ中部のアーントーン県で局地的に有名なサノム・チャンタラフィロムさん58歳。
まるでRPG世界のキャラクターのようにサノムさんが装備しているのは「ブッダアーマー(仏の鎧)」と呼ばれていて、タイ各地の寺院で手に入れた「お守り」を一つ一つ繋ぎ合わせて自作したもの。
この、御利益抜群のブッダアーマーを装備して街中を闊歩するサノムさんは、仏教徒の鏡としてタイのメディアから取材を受けるほど知られた人物なのです。
仏の鎧で街の有名人に
日本で一般的なお守りとは異なり、タイの寺院で手に入るお守りには木製、金属製、石膏製、または動物の骨から作られたものもがあり、仏や著名な僧侶をかたどったり描かれたものが、ビニール製のケースに入れられています。
信仰心に厚いサノムさんは、人力車で生計を立てつつ、タイ各地の寺院に出向いて膨大な数のお守りをコレクション。
集めたお守りで自作した仏の鎧を、3年前から着用するようになると一躍話題の人物となったのです。
中には「自分も御利益にあやかりたいから1回着させて!!」と頼み込む人もいたそうですけど、サノムさんはそれらの申し出を全て拒否。
あくまで仏に一途なサノムさんだったのですが…
[originalsc]
交通事故で帰らぬ人に…
常に大量のお守りを身にまとっていたサノムさんですが、つい先日、仕事で人力車を引いている時に交通事故に巻き込まれ、帰らぬ人となってしまいました…
サノムさんの訃報はタイのネットニュースでも話題となったんですが、中でも注目されたのが、事故の時にサノムさんは「仏の鎧を着ていなかった」こと。
果たして、事故の瞬間に仏の鎧を装備していればサノムさんは助かったのでしょうか…?