海外で話題になった怖い話の短編シリーズ…
今回は、あるシングルマザーが体験したスマホアプリにまつわる話。
怖い話第55話「睡眠録音アプリの声」
これは海外の掲示板サイトに書き込まれた、ある母親の体験談。
彼女は3歳の息子を育てるシングルマザーで、最近しっかり睡眠をとったつもりでも十分に疲れが取れていないことに悩んでいた。
そこで彼女は睡眠中の音声を録音できるスマホアプリを試してみることにした…
もしかすると睡眠中の無呼吸症候群や夢遊病など、何か睡眠を妨げている理由が分かるんじゃないかと考えたからだ。
それほど期待していたわけでもないが、とりあえず彼女は枕元にスマホを置きアプリをセットして眠りについた。
翌朝目を覚ますとやはり身体はダルく、何だか口の中が苦く不快だったので、とりあえずバスルームで念入りに歯を磨いた。
そして、アプリのことを思い出したのでスマホを確認してみると、午前2:04から音声が録音されていた…
再生してみると、彼女しかいないはずの寝室で何かが「カチカチ」と音を立てている…
「What are you doing?(あなた何してるの?)」
彼女の音声が録音されていたが、そんな事を喋ったなんて本人は覚えていない。
ただの寝言だろうか?
それとも…
頭を不安がよぎる。
録音されていた音声が終了する数秒前のことだった…
「Nothing(何でもないよ)」
聞き慣れない男の一言を最後に録音は終わっていた。
彼女はパニックになりながら何か変わったところがないか家中を調べてみるが、盗まれたものは何もないし息子にも異変はない。
彼女は録音した音声をネットにアップして助言を求めた。
彼女の投稿に、あるユーザーは、次のように書き込んだ。
「声の主が人間なのか幽霊なのかは分からない。でも、警察に行く前に病院で検査を受けるべきだと思う。君は寝ている間に何かを飲まされたかもしれない」