元警察官のブライアン・ハニーボーン氏には忘れられない未解決事件がある。
それは、1950年代初頭にカナダのブリティッシュコロンビア州を騒がせた「森の中の子供事件」。
森林の中で発見された少年2人分の遺骨を巡って、警察は膨大な時間をかけ捜査を続けてきたのだが…
未解決「森の中の子供事件」
1953年、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーに位置するスタンレー公園内の森林で、管理者の男性が2人分の白骨化した遺体を発見した。
死後6年ほど経過した遺骨は、とても小さかったため死亡時は7〜10歳と推定。性別は不明。
警察は2人の子供が何らかの事件に巻き込まれ死亡したのだと仮定して、捜査を開始した。
現場周辺からは、子供服、ランチボックス、女性物の毛皮のコートと靴、手斧が発見された。
そして、2人の遺体は縦に並べられた状態で女性用のレインコートで覆われ、頭部には飛行士が被る革製の航空ヘルメットが被せられていた。
おそらく現場にあった手斧によって子供たちは殺害されたと思われるが、発見まで時間が経ちすぎていたため、正確な死因は定かではない。
また、2人の子供の身元に繋がるようなものが無かったので捜査は難航した…
真犯人は子供たちの母親なのか?
現場の遺留品から、警察は「2人の子供の母親が事件に関与している」と推測し、母親の特定に重点を置いた。
聞き込みを進めると、地元の森林伐採事業者から有力な証言が得られた。
事件の数年前に、現場周辺で2人の少年を連れた赤毛の女性を何度か目撃したと言う。
しかも、彼女が連れていた2人の少年は6〜7歳で、日頃から頭に航空ヘルメットを着用していたと言う。
赤毛の母と航空帽の少年2人のことを記憶していた人は複数現れ、女性がグラントと名乗っていたことまで警察は突き止めた。
しかし本人まで辿り着いくことは出来ず、未解決事件のまま月日が過ぎていった…