不可解な未解決失踪事件が発生したのは2009年の4月…
ニューヨーク州に住む当時17歳の女子高生ブリタニー・ドレクセルが旅行先で忽然と姿を消した。
家族はブリタニーの失踪に全く心当たりがなく、理由もわからないまま時間だけが過ぎていった。
しかし失踪から7年後の2016年。
FBIの捜査官が未解決のままとなっている、ブリタニー失踪に関する恐ろしい事実を明らかにした…
未解決の女子高生失踪事件
ブリタニー・ドレクセルは1991年10月7日、ニューヨーク州北部の町ロチェスターで生まれた。
当時、母親のドーン・ドレクセルは10代で未婚のままブリタニーを出産し懸命に娘を育てた。
やがてブリタニーは、明るく活発な少女に成長。プレイヤーとしてサッカーに熱中し、彼女の周りには、いつも多くの友達が集まった。
17歳の多感な時期を迎えた2009年の春休みに、ブリタニーは友人たちと旅行の計画を立てていた。
春休みを人気のレジャースポット、サウスカロライナ州のマートルビーチで過ごすことに決めた。が、子供たちだけで遠出するのは許可できないと母親のドーンは反対。
諦めきれないブリタニーは「学校の友達の家に泊まりに行く」と嘘をついて母親から外泊の許可をとりつけ、当初の予定通り女友達3人とマートルビーチへ向かった。
少女たちの春休み旅行は何事もなく過ぎていき、最終日の夜、ブリタニーは「明日帰るね、愛してるわママ」と母親に連絡を入れた。
しかし、母が娘の声を聞いたのは、この時の電話が最後になってしまった…
翌日の2009年4月25日、ブリタニーが付き合っていた19歳のボーイフレンドのジョン・グリーコから母ドーンに電話がかかってきた。
ジョンはうろたえた様子で「マートルビーチでブリタニーの行方がわからなくなったみたいなんです」と伝えた…
少女の失踪と追跡
ブリタニーと同行していた友達から連絡を受けたジョンと母ドーンは、すぐにマートルビーチへ向かった…
ブリタニー最後の目撃情報は、彼女が友達と宿泊していたホテルに設置されていた監視カメラの映像。
ただ、そこには怪しい人物など映っていなかったため手がかりにはならず。
ブリタニーが使っていた携帯電話を追跡すると、失踪したマートルビーチのホテルから100kmほど離れた、サウスカロライナ州の都市マクレランビルを示していた。
一行は現地へ向かい捜索を行ったが、マクレランビルではブリタニーに関する情報は何も見つからず、足取りは途絶えてしまった…
ブリタニーは誘拐されたのか?
自らの意志で失踪したのか?
それとも、どこかで命を絶ってしまったのか?
警察やFBIの捜査に進展はなく、やがて事件は未解決のまま世間の記憶から薄れていった…
しかしブリタニーの失踪から7年後、事件解決の糸口となる可能性を秘めた情報が世間に公表された…
未解決事件に関する衝撃の事実
2016年8月。
FBI捜査官のゲリック・ムーノは、ブリタニー失踪事件の最新情報を公開した。
それは、過失致死によって服役中の受刑者タクアン・ブラウンの告白で、ブリタニーの失踪から数日後に「確かに彼女を見た」と獄中から証言したのだ。
「2009年にマクレランビルへ旅行に行った時、ショーン・テイラーって男を訪ねて、ある民家に立ち寄った。そこには違法薬物や銃器が保管されていたんだ。ショーン・テイラーと彼の息子や数人の男がいて、そこにブリタニー・ドレクセルがいたんだ」
「ブリタニーは脱走を試みたんだけど、すぐにバレてテイラーの息子にピストルで殴られていた。直後に2発の銃声を聞いたよ」
タクアン受刑者の衝撃的な告白は本当なのか?
ショーン・テイラーの息子ダ・ショーンに聞き取り調査が行われたが、タクアンの証言を否定。
ダ・ショーンの弁護士は「FBIの捜査官が事件を解決するための手段として彼を利用している」と非難した。
またダ・ショーンの母親は「自分の息子は、あらぬ疑いをかけられて犯人に仕立て上げられようとしている」とメディアに出演して涙ながらに訴えた。
もしタクアンの証言が本当ならば、17歳の女子高生は、あまりにも理不尽な死を遂げたことになる…
だが刑期を短くするために嘘をついているのなら、まだブリタニーは何処かで生きている可能性も…
ゲリック捜査官は、タクアンの証言を裏付ける別の証拠もあると明らかにしたが、未だにダ・ショーンの告訴には至っていない。