ベトナム人のル・ヴァンさんさんは、かれこれ16年間、女性の形をした人形とベッドで添い寝しています。
彼の子供や近所の住民、地元の警察までもが、ル・ヴァンさんに人形との添い寝をやめるよう説得しているのですが、それには理由があります。
ル・ヴァンさんが添い寝している女性の人形の中には、墓地から掘り起こした亡き妻の遺骨が入っているのです…
亡き妻の遺骨入り人形と添い寝する夫
ル・ヴァンさんが最愛の妻と結婚したのは1975年。
親同士の紹介で恋愛期間も無いまま結婚したので、当初はお互い相手のことを何も知らない状態でした。
しかし、夫婦となり毎日を一緒に過ごす家に二人は深く愛し合うようになり、7人の子宝にも恵まれ、質素だけど幸せな家庭を築いていったのですが…
2003年に突然の不幸が訪れました…
単身で自宅を離れて働いていたル・ヴァンさんのもとに連絡があり、最愛の妻が亡くなったことを告げられたのです。
急いで自宅へ戻り、長年連れ添った妻の葬儀を済ませたのですが、そこからル・ヴァンさんの生活は一変します。
昼も夜も妻の墓の側から離れず、毎日、墓地に寝泊まりするようになったのです。
ル・ヴァンさんは勝手に妻の墓の側に穴を掘って雨風を凌ぎつつ、数ヶ月もの間、墓地暮らしを続行。
見かねた子供たちが自宅へ連れ戻したのですが、ル・ヴァンさんは妻の側から離れる事に耐えられなかった…
そして、決心したのです。
「妻の遺骨を持ち帰ろう…」
ある夜、ル・ヴァンさんさんは墓地を掘り起こして妻の遺骨を自宅へ持ち帰ると、石膏やセメントで妻に似せた女性の人形を自作。
そして、人形の中に妻の遺骨を入れてベッドへ横たえると、毎晩のように、添い寝するようになったのです。
「亡くなった後も妻を愛し続ける夫」は美談のようにも聞こえますが、勝手に墓を掘り起こして遺骨を持ち帰っているので、当然のように大問題となりました…
「妻無しでは生きていけない…」
勝手に墓を掘り返して母の遺骨を持ち帰った事を知った子供たちは、常識外れの父の行動に激怒。
遺骨を墓へ戻すよう説得したんですが「妻無しでは生きていけない」と、ル・ヴァンさんは頑なに拒否。
親しかった隣人や友人からも縁を切られ、地元の警察からも遺骨を戻すよう説得を受けても、ル・ヴァンさんは首を縦に振りませんでした。
1日2回のお着替え
妻の遺骨入り人形と添い寝を初めて16年…
年老いたル・ヴァンさんは2年前から車椅子生活となったんですが、人形の着ている服を毎日着せ替え、メイクをし、相変わらず夜は添い寝を続けています。
「生きていた頃は、妻にキレイな洋服を着せてあげることが出来ませんでした。だから、今では1日2回、服を着せ替えています。
遺体遺骨入りの人形の世話をするなんて頭がおかしいと言う人もいますが、私は死ぬまで彼女の側にいます」