2015年前後にロシアから始まったとされる自殺ゲーム「青い鯨チャレンジ」をご存知でしょうか?
「青い鯨チャレンジ」とは、ネット上のコミュニティで自殺に興味のある参加者を募り、50日間に渡って様々な司令が与えられ、最終的には自殺に追い込まれる、悪質極まりないゲーム。
ロシアでは2015年11月から半年間で130人以上の青い鯨チャレンジ参加者が自殺。欧州各国や北米、南米にも波及して社会問題となりました。
自殺ゲーム「青い鯨チャレンジ」首謀者逮捕
2016年には、このシステムを考案した21歳のロシア人フィリップ・ブデイキンを逮捕。
大学で心理学を専攻していたフィリップは「社会を浄化すること」を目的として、少なくとも16人の10代の少女を自殺に追い込んだ鬼畜で、裁判では懲役3年の実刑判決。
この青い鯨チャレンジが各国で問題視され、広くメディアで報じられたことから危険なブームは収束したと思われていたのですが…
数年がたって、再び自殺ゲーム「青い鯨チャレンジ」が復活の兆しを見せ、若い犠牲者が出始めているそうです。
青い鯨で11歳の少年が脅迫被害
スペインのバレンシア州に住む11歳の少年ロッキー・ギョリー君も、つい先日、青い鯨チャレンジで脅迫を受けた被害者の一人。
きっかけは、ロッキー君のInstagramのアカウントにジョナサンと名乗る人物が接触してきたことでした。
ジョナサンは言葉巧みにロッキー君から年齢、住所、通っている学校、母親の名前、使っているスマホ、IPアドレスなどを聞き出すと「ゲームを始めよう」と、青い鯨チャレンジに誘い込んだのです。
ジョナサンから出される司令は、最初こそ簡単なものでしたが、次第にエスカレート。
そして「手首を切って画像を送信しろ。従わなければ、お前の母親を殺す。お前の年齢も学校も住所も母親の名前もわかっている」とリストカットを強要。
脅迫に怯えたロッキー君は、悩んだ末に針を使って右腕に3本のリストカットを実行。
血の滲む痛々しいリストカット画像をSNSで送信…
子供の自傷行為は自殺ゲームのサイン!?
「画像を送ったら、もっと深く切らないとダメだって言われたんだ。言うとおりにしないと、ママを傷つけるって…」
その後、ジョナサンからの要求は更にエスカレートし「腕にクジラの形を刻め」と指示されたんですが、ロッキー君は拒否。
「怖くなってジョナサンをブロックしたけど、ずっと見張られているような気がして…」
その日の夜、母親のビクトリアさんが息子の腕に傷跡を発見。ロッキー君は全てを打ち明けた。
「息子が、こんな危険なゲームに参加するなんて考えたこともありませんでした。でもすべての子供達が、頭のおかしい人達の影響を受ける恐れがあるんです。インターネットの恐ろしさを実感しました。親は子供に自傷行為の兆候がないか、気を配るべきです。青い鯨チャレンジの危険性について子供達に教育する必要もあると思います」
同じように、ソーシャルメディアで幼い子供のアカウントに接触して、青い鯨チャレンジに引きずり込む手口がイギリスやスペインなどで増加傾向にあります。
先週、北アイルランドの警察は、若者に向けて青い鯨チャレンジの危険性を訴える声明を発表。幼い子供の腕に傷があったら、自殺ゲームに巻き込まれているサインかもしれません…