それは午前8時頃だった。
インドのニューデリーにあるブルアリ村で、住民の男性が散歩に出かけると、近所の家の玄関が空いていた。
気になった男性が中を覗いてみると、驚愕の光景が飛び込んできた…
「近所の家の家族がみんな首を吊って死んでるんです!!!」
家族の集団自殺と不気味な遺書の謎
通報を受けて駆けつけた警察官が見た現場は、正に異様だった。
民家の1室で、10人の男女が目隠しをしたまま首を吊って絶命していたのだ。
そして別室でもう一人が横たわったまま絶命。
一家は何かの事件に巻き込まれたのか?
警察は殺人事件として捜査を開始したが、被害者の身体に暴行を受けた痕跡はなく、誰かが侵入した形跡も見られなかった。
そして、現場から発見された手書きの遺書によって、事件は不気味さを増す。
「人間の肉体は一時的なもので、目や口を覆えば恐怖を克服できる」
「11人が儀式に従えば全ての問題は解決され、死後に救いを与えられる」
果たして、一家は何を思って命を断ったのか…?
集団自殺の深まる謎…
スピリチュアルなフレーズが並ぶ遺書には、手足の縛り方なども書き残されていて、発見された遺体は遺書と同じような方法で手足が縛られていた。
その後、警察は、亡くなった11人が何らかの救いを求めて、自ら進んで死を選んだ集団自殺事件と見て、遺書に書かれている内容の解析を進めることにしたのだが…
「一家が金銭的な問題を抱えていたとは思えません、何らかのローンも組んでいませんでしたからね。何も問題が見当たらないんですよ。何故、一家は自殺する必要があったんでしょうか…?」
事件を担当している地元警察の捜査官は頭を抱えている。
亡くなった11人は成人男性4人、成人女性3人、女児4人で、全員が血縁関係者。
一家は、20年以上前から集団自殺現場の家に住みつつ酪農経営を行っていたが、何かの信仰に傾倒したのか?それとも…
今後、捜査が進んで一家集団自殺事件の謎は解明されるのか?