増加する暴力犯罪…
ギャングの麻薬密売…
政治家や役人の汚職…
コロンビアの港町ブエナベントゥラには、現在、問題が山積みだ。
考えられる原因は唯一つ。
「善良な市民に取り付いた悪魔たちが悪さをしている」からだ。
だって、ブエナベントゥラ一帯で最も偉いカトリックのモンシグノア・ルーデン・ダリオ・ジャラマイロ・モンタヤ司教が断言してるんだから間違いない。
全ては悪魔の仕業だ!!!!!!
ヘリで聖水バラ撒き悪魔祓い
「我々は犯罪や汚職の原因となる悪魔をブエナベントゥラの街から追い出し、再び平和と静けさを取り戻すことが出来るのか、確かめなければなりません」
南米では、汚職に手を染める悪い警察官も少なくないため、犯罪者が野放しとなっている街も多い。
記録によれば、2019年の1〜5月までの間に、ブエナベントゥラでは51人が犯罪に巻き込まれて死亡。
これは前年の同じ時期より20人も多い。
さらに、麻薬カルテルがアメリカ国内にドラッグを海路で密輸するため、港町のブエナベントゥラに多く集まっているのも、犯罪増加の要因となっている。
善良な市民の心の拠り所となっている教会のトップが、街の惨状を憂うのも無理はない。
そこで、街の犯罪率を増加させている悪魔たちを一掃するため、モンタヤ司教は奇策を提案した。
それが「海軍のヘリコプターで街の上空から聖水をバラ撒いて悪魔殲滅作戦」だ。
聖水を雨のように降らせれば、地上の悪魔どもは一溜まりもない。
「ブエナベントゥラの街に聖水を撒いて悪魔を追い払えば、きっと神が私達を祝福してくれるはずです」
この計画は毎年恒例となっている教会関連のイベントが開催される7月13、14日に実施する方向で話が進んでいる。
果たして、コロンビア海軍と教会が共闘する上空からの悪魔殲滅作戦で、ブエナベントゥラの街に平和は取り戻せるのか?