これは1980年代のアメリカで起きた、本当にあった怖い事件。
ビジネスで大成功したミリオネアはギャンブル依存症となり、顧客の金に手を付けた結果、不可解な最後を迎えた…
ギャンブル中毒のミリオネア
エド・ベイカーは1980年代のアメリカ テキサス州で石油関連の投資会社を設立して大成功。
業界に絶大な影響力を持つミリオネアに成り上がった。
しかし、大金を手にしたエドはギャンブル中毒となり、ビジネスで稼ぐ以上の大金を賭け事に突っ込み、みるみる資産を溶かしていった。
やがて借金で首が回らなくなったエドは、投資家から預かっている金にまで手を付け始める…
1985年…エドの会社に金を預けていた投資家たちが、資金の返還を求めて騒ぎ出した。が、投資家の金も大半はギャンブルで失っているので、返す金なんてない…
このピンチを乗り切るためにエドが下した決断は最悪だった。
マフィアから金を借りてしまったのだ…
借金苦のミリオネアが失踪
それから間もなく、マフィアから借りた金の返済も滞るようになり、エドは脅迫まがいの催促で追い込みをかけられるようになる。
警察に相談すれば客の金に手を出していたこともバレて刑務所行き…
そんな切羽詰まった状況の中、1985年11月6日の夜にエドは姿を消してしまった。
それから2日後…
エドの乗っていたジャガーが激しく燃えている状態で発見された。助手席から焼死体が見つかったけれど、もはや身元は特定できなかった。
自殺か?他殺か?自分の死を偽装した?
同日、エドの弁護士だったウォード・ビジーに手紙が届いた。
「親愛なるウォード…もし君がこの手紙を読んでいるなら、もう私は死んでいることを意味する。君は私にとって良い友達だった。妻と子供たちをよろしく頼む」
友人や知人は「金を返せなかったエドがマフィアに消された」と考えた。
しかし警察は「借金で首の回らなくなったエドが、愛車のジャガーに火を付けて焼身自殺した」と結論づけて不自然なほど早々に捜査を打ち切ってしまった。
自殺か?他殺か?もう事件の真相が明らかになることはない。一方、全く別の仮説を支持する声も少なくない…
「焼死体はエド・ベイカーではなく別の誰かだったんじゃないか?エドは借金の返済から逃れるために自分の死を偽装して、今も世界のどこかでギャンブルに興じているのでは…?」