世界でわずか200例しか報告されていない奇病「胎児内胎児」とは、本来、双子として生まれてくるはずだった胎児の1人が、もう片方の体内に取り込まれた状態で生まれてくる極めて稀な症状。
手塚治虫の名作マンガ「ブラックジャック」の登場人物ピノコも、胎児内胎児の症状(原作では畸形嚢腫として紹介されていた)で姉の身体に寄生していたところをブラックジャックに救われた。
ただ現実は、そこまでドラマティックには展開しない。
世界で200例の奇病「胎児内胎児」
インドで誕生したプリンサ・ラサヴァちゃんの異変に両親が気付いたのは、生後5ヶ月のころだった。
娘のお腹の辺りに「何かの塊」があるのを発見。
両親は、しばらく様子を見ていたが、娘の体内の塊は目に見えて大きく成長していることがわかり、急いで病院で検査を受けることに。
すると、プリンサちゃんのレントゲンには思わぬものが写っていた。
それは、本来ならプリンサちゃんと同時に生まれてくるはずが、途中でプリンサちゃんの体内に取り込まれてしまった胎児の姿だった…
胎児内胎児の摘出手術
プリンサちゃんの体内で成長し続けていた胎児を一刻も早く摘出する必要があったので、グラジャラート州の市民病院で手術が行われた。
3名の麻酔医を含む6名体制で、プリンサちゃんの腸と腎臓の周辺に取り込まれていた胎児が摘出された。
小児外科部長のラケシュ・ジョシ医師は「未発達の胎児は正常の脊椎、脳組織、頭部を持っていました。術後の経過は順調で、正常に成長できるだろう」とのことで手術は成功。
プリンサちゃんの母親は、妊娠期間中に超音波検査を受けていなかったそうで、まさか自分が双子を妊娠していたとは思わなかったとか。
こんな奇病に関するニュースも…
奇病「血汗症」で血の汗を流す11歳少女…極度のストレスで毛細血管破裂
11歳の少女Nちゃんの身体に異変が起き始めた…なんとNちゃんは「血の汗」を流し始めたのだ。国立病院で診察を受けると、皮膚科の医師はNちゃんを「血汗症」と診断した。果たして、この「血汗症」の原因は何なのか?
体臭の奇病「魚臭症」に悩む女性の苦しい日常!魚のような臭いが消えない
彼女は物心ついた頃から自分の体臭に悩んでいた。一日に4回はシャワーを浴びて体中にデオドラントを塗って、なんとか体臭をおさえようとしたけど体臭は生臭かった。今から2年前、病院で診察を受けたところ「魚臭症(トリメチルアミン尿症)」と診断された。
髪の毛の奇病「クシでとかせない毛髪症候群」少女のモジャモジャな日常
大抵の人の髪の毛は、まとまって同じ方向に伸びていきます。が、非常に珍しい髪の毛の奇病「クシでとかせない毛髪症候群」では、多方向に向かって髪の毛がデタラメに伸びていくため、文字通りクシで髪の毛をとかすのも非常に困難です。
睡眠の奇病「眠れる森の美女症候群」女子大生は3週間眠り続け大学留年
21歳の女子大生が非常に珍しい睡眠の奇病「眠れる森の美女症候群」に悩まされている…正式には「クライン・レビン症候群」と呼ばれ、患者は100万人に1人と言われる非常に珍しい睡眠障害。20時間を超える睡眠を繰り返してしまうのが特徴。
奇病「早老症」に絶望…絶世の美少女が2年で老婆のような女子高生に
14歳の少女は美人コンテストに出場するほど、周囲からも評判の美少女だった。ところが突然、彼女の体に異変が起きた。体中の皮膚にシワが出来始めたのだ。それからわずか2年で美少女の外見は激変して老婆のようになってしまった…医師の診断は早老症。