人類犯罪史上の中でも、最も猟奇的で謎めいた未解決事件の一つ「ゾディアック事件」。
今から、およそ50年前…
1968年から1974年にかけて、アメリカのサンフランシスコで少なくとも5名が殺害された連続殺人事件で、犯人が「ゾディアック」と名乗り警察や新聞社に犯行声明と暗号を次々に送りつけた。
未解決事件の殺人鬼ゾディアックとは?
この一連の事件の犯人は発見されず、正体不明のシリアルキラーは世間を震撼させた…
2007年にはデヴィッド・フィンチャー監督によって映画化もされ、今でも犯人探しが継続されている。
このゾディアック事件の捜査に、新たな技術が投入された。
人工知能が殺人鬼ゾディアックの思考を学習
未解決のゾディアック事件で、真犯人に繋がる手掛かりを調査するため「AI・人工知能」が捜査に乗り出した。
人工知能と言語学を専門に研究している南カリフォルニア大学のケヴェン・ナイト教授によってプログラムされたCARMELは、ゾディアックが送りつけた暗号やシンボルマークを分析し、そこからゾディアックの思考パターンに則り、詩を作成する事が出来る。
CARAMELには、これまでに明らかになっている事件や容疑者に関する情報が全て与えられ、真犯人に繋がる新たなヒントを導き出すことに期待がかかった。
しかし…
ゾディアック事件を分析したCARMELは、あまりにも不気味な詩を吐き出し始めた…
人工知能の不気味な詩
ゾディアックの思考を分析した人工知能CARMELは、次のような詩を綴った…
タクシー乗車と脱獄…
残忍な殺人による孤独と怒り…
人工の池に囲まれ…
殺人犯は決して有罪にはならない…
また、別のポエムでは…
事件に囲まれ…
泥棒の仕業…
主人によって混乱し、傷つけられ、毒に侵される…
哀れな計画は混乱と盲目を生み…
恐ろしい誹謗中傷は混乱と盲目を生む…
CARMELが本当にゾディアックの思考に近付いているなら、真犯人は「憤り」「悲しみ」「怒り」など抱えきれないほどの負の感情を抱き、意図的に社会を混乱に導いたのでは、ないだろうか?
ゾディアックは、送りつけた暗号の中には本当の名前が隠されていると主張しているが、これまでに多くの専門家が知恵を絞っても、明らかにすることはできなかった。
CARMELによって、犯罪史上に残るミステリーは解決されるのか?
それとも、人工知能もゾディアックの毒に侵されてしまうのか?