これまでに様々なパターンの不気味で奇妙な未解決事件を紹介してきましたが、今回のケースは、かなり特殊です。
発生した事件それ自体は、なんてことない詐欺事件で、すでに犯人も逮捕されています。
それなら問題ないようにも思えますが、未解決のままとなっている理由は、警察の捕まえた犯人が何者なのか全く何も分からないからなんです。
名前、生年月日、国籍、何一つ明らかになっていないため裁判を行うことも出来ず、犯人は刑務所に勾留され続け、既に9年が経過…
この眼鏡をかけた黒人男性は何者なのか?
裁判を受けようとせず刑務所に居座り続ける理由は何なのか?
未解決詐欺事件の犯人と偽造パスポート
2013年のこと…
カナダ最大の都市トロントで、一人の男が逮捕された。
男は詐欺で45万ドルを騙し取った容疑がかけられ、滞在先のホテルで警察が拘束。取り調べの中で、男は次のように供述した。
「自分はフランス国籍のハーマン・エマニュエル・ファンケム。今はモントリオール州に住んでいる」
警察は男が提出したパスポートを確認するため、フランス当局へ問い合わせた。すると、意外な答えがかえってきた。
「ハーマン・エマニュエル・ファムケムという男の記録は存在しない。持っていたパスポートも偽造されたものである」
パスポートの偽造や偽名がバレたにも関わらず、男は自分の本名や過去について答えることを全て拒否。
カナダ当局は男の素性を明らかにするため、過去の行動を遡って追跡調査を行った…