【実話】謎の奇病「笑い病」に1000人以上が感染して社会問題化?

研究者も困惑した笑い病の終焉

笑い病パンデミックの謎

タンザニアとウガンダの一部地域で蔓延した笑い病は、発生から1年以上もパンデミックが続いた。

ところが理由はわからないが、発生から18ヶ月後に笑い病患者はピタリと現れなくなり、逆に研究者たちを困惑させた。

今になっても笑い病の原因は詳しく分かっていないが、次のような仮説が唱えられている。

笑い病は集団ヒステリー説

笑い病の発生原因として最も有力だと考えられているのが、周辺地域の人々が抱えていた慢性的なストレスによる集団ヒステリー、または社会性の疾患。

全ては心理的なものが原因だったとする説である。

ある研究者は次のようにコメントしている。

「同じ地域に暮らしている人たちには、何か共通のストレス要因が根底にあるものです。それは、社会的に力を持たない人ほどストレスが強い。笑い病にかかったのが女子生徒に多かったのも、そのためかもしれません」

笑い病の原因はウイルス説

ブラジルのカンピーナス州立大学で行動生物学を研究するシルビア・カルドソ教授は、笑い病の流行が脳炎に似た症状を起こすウイルスによって引き起こされたと考えている。

「心理的な要因の集団ヒステリーが、これほど長期間、広範囲に継続するとは考え辛い。何か道のウイルスが関係していたのではないか?」

しかし、当時行われた患者へのあらゆる検査では、ウイルスや病原菌、毒素などは確認されていない。

今でも、笑い病がパンデミックを引き起こした詳しい原因は、謎のままとなっている。

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