怖い話 No.4「オモチャの赤ちゃん」
かつて、アメリカの玩具メーカーがリアルに作られた赤ちゃんのオモチャを販売した。
このオモチャは本物の赤ちゃんのように泣き出し、あやすと泣き止むようになっていた。
しかし鳴き声を止めるのが難しく、多くの購入者を困らせた。
強制的に鳴き声を止めるには強く叩かなければならず、次第に叩いても泣きやまなくなると、購入者の多くは床に叩きつけて壊してしまった。
泣き止まない赤ちゃんの声と、何かを叩きつける音を聞いた隣人が、警察に通報するケースも頻繁に発生。
そして発売から半年もせずに、オモチャを販売中止に追い込む事件が起きた。
ある日、以前にオモチャの赤ちゃんを購入した母親が通報された。
現場に警官が到着すると、その家の床には幼児がぐったり…うつろな目をした母親の腕の中では、オモチャの赤ちゃんが笑っていた。
怖い話No.5「リフォーム」
私と彼氏は中古で一軒家を購入しました。
「キッチンをベッドルームに改装しよう!!」
彼氏は、この家を大胆にリフォームしようと張り切っていました。
彼が作業する間、家中の古い壁紙を剥がすのが私の仕事でした。
以前の住人は、家中の壁と天井に壁紙を貼っていたため、私の作業は膨大でしたが、次第に壁紙を剥がすことに快感を覚え、不思議な感覚に満たされていきました。
壁紙が破れないよう上手に剥がすことが出来ると、日焼けした時に肌がペロンとめくれた時のような、爽快感が味わえたんです。
ちょっとしたゲーム感覚で、私は壁紙剥がしに没頭しました。
ですが、作業を進めていくと、私は奇妙なことに気が付いたのです。
壁紙を剥がすと、全ての部屋の角に人の名前と日付が書かれていたのです。
気になった私は、壁紙に書かれていた人名をグーグルで検索すると、恐ろしいことが明らかになりました。
行方不明で捜索願が出されている人の名前と、姿を消した日付が、我が家の壁の記述と一致したのです…
翌日、私は壁紙の下に隠れていた人名と日付のリストを作成して警察に通報すると、すぐに捜査員たちがやってきました。
家の中を調査した後に、一人が私にこう訪ねました。
「これまでに剥がした壁紙はどこにありますか?あなたが剥がしていたのは紙ではありません。おそらく行方不明者の皮膚でしょう」